
B2B SaaS プロトタイプ - 2025年8月
Nexusは、独自に開発されたコンセプトブランドであり、フォワーダー業界におけるデジタル化の先進的な事例として位置づけられている。現在、多くのフォワーダーは、配送量の増加に少人数チームで対応せざるを得ず、手作業による煩雑さやデータの分散、さらにコミュニケーション不足による顧客信頼の低下といった課題を抱えています。
これらの課題に対し、「データの一元管理」「予約プロセスの自動化」「業務の透明性向上」を実現するプラットフォームを設計しました。これにより、業務効率の最適化と顧客からの信頼強化を同時に実現し、物流業界全体の持続的な価値創出に寄与することを目指しています。
裏側のプロセス
業界・ドメインに関するインサイトの取得
業界を包括的に理解し、現状の課題や必要なドメイン知識・基礎知識を把握するため、体系的かつ構造化されたリサーチが実施さていました。得られたインサイトはソリューション開発の基盤となり、主要なペインポイントやビジネスチャンスの特定に役立ちます。
リサーチ手法として、オンライン上の公開データや業界のソーシャルネットワークを活用しました。まず、Udemyの教材による体系的学習、YouTubeでの実務者インタビュー、Redditのコメント分析を通じて業界知識やユーザーの率直なレビューを収集しました。その後、競合分析を実施し、ペインポイント、強み・弱み、業界の課題を抽出、更に情報が不足している分野については業界ネットワークを活用して補完しました。
業界のペインポイントと課題の可視化
特定されたペインポイントには、配送量の増加(月6〜400コンテナ以上)に対して少人数チームで対応せざるを得ないこと、手作業による予約プロセスが依然として多く、時間・労力・集中力を消耗し、情報の漏れが発生しやすいこと、料金ベンチマークのためのデータ集中化不足、遅延やトランスシップメント発生時のコミュニケーションギャップ、および複数地域のクライアント対応が一貫して行いにくいことなどが含まれます。
データを構造化されたソリューションに変換
得られたインサイトを基にソリューションを設計するため、サービスブループリントを用いて、実行可能なソリューションへと変換しました。具体的には、柔軟な予約管理が可能な集中型プラットフォーム、リアルタイムアラート付きの配送追跡、クライアントとの信頼構築を支援するコミュニケーションツール、交渉のための料金可視化、および新規・リピートクライアント対応をサポートするカスタマイズ可能なワークフローなどが含まれます。
さらに、情報アーキテクチャを整理するため、予約から取引まで必要な情報項目を収集し、プラットフォームの構造を明確化しました。これにより、ユーザーのワークフローが直感的に理解できる設計を実現しています。
ユーザー体験を滑らかにする反復的ワイヤーフレーミング
整理されたインサイトと情報構造に基づき、予約フロー、予約管理、配送追跡のワイヤーフレームを作成し、ユーザーの動線を可視化しました。
このワイヤーフレームにより、不足していると考えられる機能や要素を想像し、サービスブループリントおよび情報アーキテクチャで定義されたフローに沿って繰り返し反復することが可能となります。
この反復的アプローチにより、アイデアを早期にテストし、潜在的な問題を発見・改善することで、ビジュアルデザインや開発段階に入る前にユーザー体験を最適化することができます。
デザインシステムによる拡張可能なプラットフォーム準備
整理されたインサイトと情報構造に基づき、予約フロー、予約管理、配送追跡のワイヤーフレームを作成し、ユーザーの動線を可視化しました。
ワイヤーフレームは、想定される機能や要素を基に、サービスブループリントと情報アーキテクチャに沿って反復的に検討されます。これにより、各UI要素はデザインルールに基づいた一貫したフローに整合し、デザインシステムを活用した拡張性の高いプラットフォーム構築を可能にします。
この反復的アプローチにより、アイデアを早期に検証し、潜在的な問題を特定・改善することで、ビジュアルデザインや開発段階に進む前にユーザー体験を最適化できます。
